子供っていつも天使のような笑顔でにこにこ笑っているわけではないですよね。
時には大声で泣き叫んだり、癇癪を起こして怒ったり…
何をしても拒否されて、どうして良いのかわからない時ってあると思います。
保育士はそういった子供達にも丁寧に対応していかなければなりません。
そこで今回は、私の経験したエピソードから、困った時の子どもへの対応の仕方をお伝えします。
いつも泣き叫び、保育室から逃亡を図るAちゃん
Aちゃんは、4月から新しく保育園に入園した、1歳の女の子です。
もともと環境の変化に慣れるまでに時間がかかる子で、毎日のように甲高い声で泣きじゃくり、保育室の入り口をガタガタと揺すったりしていました。
少しでも扉が空いていれば、スキを見つけて逃亡を図ろうとしていたり…笑
4月の保育園は入園したての子供が多く結構な騒ぎなんですが、1ヶ月もすれば大分環境にも慣れて落ち着いてきます。
けれど、Aちゃんの場合それが6月までずっと続いたので、Aちゃんの担当を決めて、一人は付きっきりでAちゃんとの信頼関係を築く事に!
すると、
毎日同じ先生に抱っこやおんぶで気持ちを受け止めてもらうことでAちゃんも徐々に安心して過ごせるようになりました!
保育士や友達と関わって遊んだり、朝もママとスムーズに分かれることができるようになってきたんです(*^_^*)
対処のポイント
- まずは一人、安心できる大人との信頼関係を築く
- 抱っこやおんぶをしてスキンシップを図り、気持ちを受け止めてあげる
落ち着いて話が聞けず、保育室を徘徊するB君
年中児のB君はじっとしていることが苦手で、保育士がみんなに話をする時もフラフラと動き回ったり、寝転んで周りの友達にちょっかいを出してしまうような子でした。
初めは様子を見て注意をすることもあったのですが、全く改善されず、むしろ叱られてヒステリックになったり部屋から逃亡したりして、私も対応に悩んでいました。
軽度の発達障害がある気もしていたので、他の先生達にもB君の今の状態を相談して対策を考えました。
まずはB君と仲良くなることから始めました。
一緒にB君の好きな遊びをしたり、スキンシップをとってB君の事を好き好きアピールをしていく中で、次第にB君との距離が縮まっていきました。
B君が苦手な話を聞くときも、B君がいる場所にテープを張って視覚で提示してあげたり、補助の保育士についてもらいB君を見ていてもらうようにしました。
するとB君も大分落ち着いてきて、自分からテープの場所に座って話を聞こうとする姿も見られるようになり、状況も改善されていきました。
対処のポイント
- 自分ひとりで悩まず、他の保育士の意見も聞いたり協力してもらう
- まずはB君との関係作りを大切にする
- 言葉で指示するだけでなくて、視覚で分かりやすく伝えてあげる
友達とのトラブルですぐに手が出てしまうC君
年長児のC君は、ユーモアがあって素直な可愛い子なのですが、自分の意見が第一で、それに友達が文句を言ったり違う事をしたりすると、すぐにカッとなって手がでてしまう子でした。
C君は年長にしては、言葉遣いが幼い印象があり、上手く言葉にして伝えられない事が手を出してしまう原因の一つかなと考えました。
そこで、トラブルになりそうな時は、思いを受け止めながらC君の思っている事を代弁したり、友達との仲立ちをしていくようにしました。
そうする事で次第に何があると、私の所に助けを求めに来るようになりました。
もう一つ、C君は母子家庭で母親は仕事が忙しくあまりC君に構ってあげる時間がなく、愛情不足な一面がありました。
心が満たされていない事も、C君が荒れる原因の一つだと感じ、C君がたくさん甘えられるようにスキンシップをとったり、お母さんと会える時はC君のいい所を伝えて、お家でもC君の所をたくさん認めてもらえる様に関わっていきました。
その結果、少しずつC君も自分の気持ちに折り合いをつけられるようになったり、友達とのトラブルも減っていきました!
対処のポイント
- 子供の発達の状態を捉えてそれに合わせた支援をする
- 家庭環境も考慮する
- 子供の気持ちに寄り添いながら注意したり叱ったりする
まとめ
いかがでしたか。
保育園で働くと色んな子供の姿がみられると思います。
その時に対応で悩む事もたくさんあるでしょう。
子供との関わりで一番大切なのは、信頼関係です。
まずは信頼関係を築き、その上で個々に合わせた支援をしていきましょう。
昔私が園長先生に言われた、「担任は肩書で、子供は園全体で育てていくものだから、みんなで協力して保育しましょう」という言葉が今も心に残っています。
悩んだ時は一人で抱え込まず、周りの先生達に相談して協力してもらいながら保育していきましょうね
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