2019年2月16日。
自民党の橋本聖子参院議員が、
都内で行われた
「アスリートトークin府中」に登壇しました。
そこで池江選手の病気について
コメントしたのですが、
その時の「神様」発言が物議を呼んでいます。
先日も別の大臣の失言が
問題となった自民党。
橋本聖子議員の発言も失言扱いされていますが、
真のところはどうなのか、
全文を見ながら考えていきたいと思います。
橋本聖子議員の発言全文
橋本聖子議員自身も学生時代に腎臓病を患い、
生死をさまよい克服した経験を語った後、
白血病を告白した池江選手について言及しました。
-
池江が今春入学する日大スポーツ科学部に、
自分の娘も進学するという流れから、
「池江選手に何とか頑張って欲しいと同時に、
彼女ならできると信じています」
「それはなぜか」
「スポーツに神様はいます。
そしてオリンピックとパラリンピックにも神様がいるとすれば、私はオリンピックの神様は今回、
池江璃花子の体を使って、
オリンピック、パラリンピックというものをもっと、
大きな視点で考えなさいと言ってきたのかなと私は思いました」
「悩んでいる選手もいる。どうしたらいいか分からない人もいる。そのガバナンスとコンプライアンスをしっかりしないといけないと思って、オリンピックもパラリンピックを1年半後に控えた今、池江選手が素晴らしい発信をしてくれたことによって、スポーツ界全体が、そんなことで悩んでいるべきではない。そんなことで、大きなことではあるのですけども、ガバナンス、コンプライアンスで悩んでいる場合ではない。もっと前向きにしっかりやりなさいよという発信を、池江選手を使って、私たちに叱咤(しった)激励をしてきているのかなと風にさえ、思いました」
「まずは完治を目指して、そして、その彼女の素晴らしいアスリート魂と人間力というものを大事にして、そして大きなチームジャパンというチームを組んで、彼女を中心として、2020年、誇りあるオリンピック・パラリンピックの舞台の作りに全力を注いで、やっていきたいと決意を新たにしているところです」
トークショー終了後、報道陣に「神様は今回、池江璃花子の体を使って」などの発言の意図を説明しています。
池江選手がSNSで「神様は乗り越えられない試練は与えない」と記していた事に触れ、
「オリンピックの神様は池江さんにそのようなコメントを出させることは、やっぱりスポーツ界全部がしっかりと、一緒になって立て直さないといけない。そういうことを池江選手のメッセージから受け取ったということです。私たちこそが池江選手の治療に専念できる環境、頑張ってもらえる環境を作ることが大切なことなんだと教えられたということです」と話した。
なんだか難しい…
「神様が池江選手の体を使ってオリンピック、パラリンピックというものを、もっと大きな視点で考えなさいと言ってきた」
という部分が引っかかります。
"五輪の神様が池江選手の身体を使って
しっかり五輪をやりなさいと言ってきた”
みたいなニュアンスですよね。
この様な、
池江選手の身体に五輪の神様が宿るという様な
表現はいかがなものかとは思います。
しかし全文を見ると、
冒頭では池江選手の体の心配もされていたり、
池江選手を迎え入れるために環境整備等頑張る事を
言っていたり、
池江選手を気遣う言葉も多く発しています。
少なくとも、池江選手の病気を
政治に利用しようとしているとは
私は思いませんでした。
橋本聖子も過去に思い病気を患っていた
橋本聖子議員本人も、
過去に2回思い病気を患っています。
橋本聖子議員は、
3年生の時に腎臓病を発病、
2年間の療養を余儀なくされました。
小学1年生の時から
オリンピックでのスケート選手になる事を
意識していたそうなので、
この腎臓病は3年生にして
肉体的にも精神的にも辛いものだった
のでは、ないでしょうか。
そして高校時代には
原因不明の呼吸器不全症にかかり、
生死をさまよった経験も…
治療薬がドーピングにかからないように
気を遣いながら、
サラエボ、カルガリー、アルベールビル、リレハンメルの冬季オリンピックに出場、
アルベールビルでは銅メダリストに輝いています。
こんなに大変な経験をしながら、
オリンピックに7回も出場できるようになるとは、
並大抵の努力ではなかったのではないかな
と思います。
橋本聖子議員と池江選手と、
病気だからといって同じように
扱ってはいけないかもしれません。
しかし、橋本聖子議員も
重い病気を患っていたからこそ、
分かる気持ちもあるかもしれません。
その上での言葉と捉えると、
橋本聖子議員の言葉もそこまで
悪いわけではない気がします。
言葉の選び方や表現の仕方は問題ですが…
世間の声は
今回の橋本聖子議員のコメントを受けての
世間の声がこちら。
五輪相の発言は、まあ無邪気な子供レベルだが、橋本聖子のそれは「うまいこと言ってやろう」として残酷な表現になってる分、さらに始末に負えない。
— まさひろ⊿2019年もPerfumeの世紀 (@masahiro2010) February 16, 2019
切り取りかもしれませんが、報道の通りなら、人の病気を「ガバナンス、コンプライアンスで悩んでいる場合じゃない。」と都合の良い言い訳に使っているように聞こえ、桜田大臣の発言より余程不可解だと思います。ガバナンス、コンプライアンス、しっかり取り組んでください。https://t.co/uyvUDSuyIo
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) February 16, 2019
東京五輪に向けて希望に満ちていた池江選手にとって、この病気宣告の衝撃は如何ばかりだったでしょう..。
JOC副会長・橋本聖子さんの発言は極めて失礼で、そして残酷です
— あいか (@aika4804) February 16, 2019
https://twitter.com/shimasuica_j9/status/1096761498838298624?s=21
ってか、今のマスコミは、そんな橋本聖子さんの過去を調べることすらしないほど、劣化してるとしみじみ思う。
— おどろきの白鳥@浪人 (@w_swan) February 16, 2019
あー、これまずい。
橋本聖子さんは、小学3年の時に腎臓病にかかり2年間スポーツを禁止されたり、高校生のとき原因不明の呼吸器系の病気にかかり生死をさまよったりしたあと、全日本選手権で4種目完全制覇を達成できた人なんで、自ら克服した経験からの発言なんだけど、マスコミはそれを書かないから。 https://t.co/Roatc7sJdw— おどろきの白鳥@浪人 (@w_swan) February 16, 2019
ほとんどが橋本聖子議員の発言を
非難する声でした。
確かに表面上で、しかも切り取って見ると、
この発言は意味不明でおかしな発言に見えますよね。
しかし一部では、
橋本聖子議員を擁護するような声もありました。
まとめ
橋本聖子議員の池江選手への言葉を、
全文を読んで考えてみました。
「五輪の神様」という表現で、
池江選手の病気を例えたり、
それを政治に結びつけたりした事は
まずかったのではないかと思います。
しかし橋本聖子議員も、過去に病気を患いつつ、
オリンピックに出場した経験の持ち主。
同じような境遇をしているからこそ、
伝えたい事をこのような言葉で
発信したのかもしれません。
一番辛いのは、このような騒動で
病気のことを取りだ足される池江選手。
あまり事を荒立てずに
池江選手が治療に専念できるように
見守っていきたいですね。
コメントを残す